ゆるふわ髄想録

ゆるふわ嗜好×ゆるふわ思考×ゆるふわ試行

ゆるふわ試行/転詞ーこけことばー

セミの一生 #転詞

幼虫として数年を地中で過ごし、ようやく羽ばたけた地上では、一ヶ月足らずで命を散らす。そんなセミの一生をどう捉えるかというのは、簡単なようで悩ましい問いである。 生きた時間の長さで考えれば、セミの一生は、ほぼ幼虫である。それならと地中にマイホ…

朝シャワー #転詞

朝シャワーは業が深い。洗礼はぼくたちの魂を原罪から救済してくれるけど、朝シャワーはむしろ自己の醜さを浮き彫りにする。ただ熱湯を浴びるだけで、こんなにもスッキリとするのに、どうしてぼくは二度寝なんてしてしまったのだろうか。早く起きて本の一冊…

自尊心 #転詞

この修羅インターネットの時代にあっては、もはや「自尊心」という言葉は口にするだけで敗北であり、そんなことを気にしていること自体が敗北であり、以降は数学的帰納法に基づき敗北ループが続くこととなる。そんな負債が折り重なる地上の地下帝国45組に起…

宇宙よりも遠い場所 #転詞

南極が宇宙よりも遠いなんて、どうにも腑に落ちない。だけど現実は不思議なもので、その距離にはケタ違いの差がある。地表から宇宙までは約100キロメートルであるのに対し、なんと日本から南極までは約10,000キロメートルもあるのだ。 さて、ぼくは毎日50キ…

人畜無害 #転詞

形容詞は部分集合をつくりだし、ぼくたちの意識を具体に狭める。例えば「赤いキャンディー」という言葉は、単なる「キャンディー」よりも生々しいイメージをもたらす。 だけど、形容詞が二つ以上あると、むしろ補集合が想起されることがある。「赤いキャンデ…

取らぬ狸の皮算用 #転詞

ペティ=クラークの法則は、どうも言葉には上手く当てはまらないようで、ぼくたちは未だに「捕らぬ狸の皮算用」なる第一次産業のビジネスで人生を語る。 大衆消費社会を支えた第二〜三次産業の安定収入構造は、クレジット払いという「捕らぬ狸」を生み出した…

不定期コラム「転詞(こけ-ことば)」はじめます。

生まれながらに語彙力をもつ人間はいない。だから貴方と言葉はアカの他人のはずなのだけど、一言でも身体や心を重ねてしまえば、もはや言葉から逃れることはできない。死がふたりを分かつまで、言葉は貴方と共に人生を走り続ける。 でも言葉は、たまに貴方を…